300年の時を越えて 左営「見城之道」文化回廊
【◎文/侯雅婷、Naru ◎翻訳/有田夏子 ◎撮影/張簡承恩 ◎写真提供/高雄市政府文化局】
高雄左営の重要史跡「左営旧城」の修復を主眼とする「見城計画」の始動から7年、蓮池潭や亀山のふもとを起点とする空中遊歩道「見城之道」が今年3月に竣工し、一般公開された。全長約770メートルの遊歩道に沿って山や湖に溶け込む遺跡を巡りながら、左営旧城の華やかな歴史に思いを馳せてみよう。
1722年、当時の高雄一帯を管轄していた「鳳山県」の拠点として、現在の左営に台湾で初めて土の城壁が築かれた。北方を亀山、南方を蛇山に接する城壁の付近は、高雄の政治経済の中心地として重要な役割を担った。その後、民衆蜂起により土の城壁が破壊されたが、1825年より石造りの城壁として再建が進められ、1826年に完成した。
「見城之道」の敷設により、勝利路を境として小亀山と大亀山に分断されていた亀山が、再び1本の道でつながった。遊歩道を「見城館」(歴史博物館)から出発し、城壁の北側に沿って林や駐車場を抜けると、大亀山と小亀山の既存の道につながる。小亀山の歩道の展望台は蓮池潭の遠景を眺める絶好のスポットで、絵葉書のように美しい景色が見られるので、ぜひお見逃しなく!
「見城之道」の一部には、眼前の遺跡に関する説明が印字されたガラスフェンス越しに、遺跡を見学できる区間がある。遊歩道に沿って散策しながら、北門の城壁、東門の水掘、西門の遺跡公園などに立ち寄るのもおすすめだ。なかでも東門周辺は、強固な城壁や水堀などの遺構が多く残されており、左営旧城の文化遺産が集まる重要なエリアだ。東門周囲の水掘は全長500メートルで、蓮池潭からの引水工事を経て2020年より水流が復活した。西門付近は、第二次世界大戦後、外省人の居住地として「眷村(けんそん)」が建設されたエリアでもある。西門の遺跡公園では、かつて眷村の住宅区にあった西門跡、旧城城壁、防空壕などの遺跡のほか、戦後左営に移住した軍人やその家族が暮らした民家を垣間見ることができる。旧城の空間は限られていたため、眷村の建物の中には、旧城の城壁がそのまま民家の壁として使われていたところもある。
史跡が時代を越えて人々の生活に溶けこんできたことも、高雄に特有の文化的様相である。高雄の人々の史跡への想いが、古城文化の輝きを現代によみがえらせた。
見城館
所在地:高雄市左営区亀山巷157-2号
ウェブサイト:https://reurl.cc/3xNMMV
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