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日常を彩るアート―苓雅区衛武里の壁画たち

【◎文/宇翎 ◎翻訳/新垣李加子 ◎撮影/黃敬文】

 高雄MRT「衛武營」駅5号出口を出ると、冬の暖かい光に地面が照らし出されていた。その光の方向に顔を向けると、現れたのは壁一面に描かれた大きな本棚だ。細部まで丁寧に描かれ、本の一冊一冊に書名が書かれている。多くの人が、この色とりどりの光景に足を止めて写真を撮っている。

 住宅街へ入ってみると、さらにたくさんのカラフルな景色に驚かされる。実はこれは2016年に始まった「苓雅国際芸術街頭芸術祭」の中のプロジェクト。台湾や世界各地のアーティストが招かれ、大型壁画や100メートルのアートロードが作られた。そしてこの区域を細かく観察してみると、電線や分電盤、柱、地上の壁から地下道の壁に至るまでそこかしこに猫や魚、羊などが潜んでいることに気づく。まるで絵本の中に迷い込んだような不思議な世界だ。

住宅街の壁画群―日常に根付くアート

 2019年の「苓雅國際街頭藝術節」のテーマは「海の町」。壁画はほとんどが澄清路と建軍路に挟まれた区域にあり、特に行仁路と尚勇路に多い。ここは昔からの住宅が建ち並んでいる区域だ。軒先には小さな植物が並べられ、窓際には服が干してある。家の前には、椅子を並べてお喋りしたり将棋を指したりする住民たちがいる。台湾のどこでも見られる穏やかな風景だ。

 面白いのは、このような日常の風景とアート作品が意外にもマッチしていることだ。珊瑚礁からクマノミが顔を出し、大きな鯨が悠々と泳ぎ、人魚が美しくたたずんで、波に包まれて女が遠くを見つめている。住宅地に溶け込んだそれらは見る人の心をつかむ。身近な場所でアートに触れることができる、野外美術館のようだ。

 また、壁画に描かれたQRコードをスマートフォンで読み取ればマップが開き、アーティストの作品が見られるようになっている。苓雅區を歩いて作品を集め、旅を彩ってみるのもいいだろう。

苓雅區衛武里・彩繪社區(苓雅区衛武里・彩絵社区)

高雄MRTオレンジ線「衛武營」駅5号出口すぐ。

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