高雄の新名所―哨船頭山碉堡

【◎文/Winnie ◎翻訳/新垣李加子 ◎撮影/曾信耀】

 2019年に高雄の軍事遺跡「鼓山洞」の防空トンネルが一般公開されたのを受けて、「哨船頭山碉堡」の展望台とそこへ至る歩道が造られた。それは打狗英国領事館官邸の景観歩道を1分ほど歩いていったところにある。木がうっそうと生い茂る中、気持ちのいい潮風が吹き、眼下には高雄の街の景色が広がっている。意外なほど簡単に訪れることのできる秘境だ。

目の前に広がる壽山・旗津・高雄港の景色

 「哨船頭山碉堡」は少し奥まった場所にある。まず鼓山区安船街30巷の小さな公園に行こう。その向かいには小さな坂道があって、打狗英国領事館官邸の景観歩道に沿って歩いていく。一方は山壁、もう一方は赤レンガと珊瑚の壁という独特な景観だ。この山の地質がサンゴ礁の石灰岩というのを物語っている。山の地形に沿って建てられた家々もなんとなく風情がある。そんなことを思いながら歩いていると、1分も経たず「哨船頭山碉堡」に到達した。Z字に折れ曲がった約50メートルの道は、ゆっくり登るのに適している。

 展望台は、第二次世界大戦の遺物である碉堡(トーチカ)に被せるように造られたものだ。トーチカは40人もの人を収容することができたという。展望台に立てば、近くは壽山の風景、遠くは高雄85ビルや高雄港、旗後灯台まで見渡せる。

 展望台は森林古道に取り囲まれている。ここに立っていると、まるで西子湾を独り占めしているような気持ちになる。眼下には哈瑪星の新旧の建築物が広がる。展望台も歩道も照明が設置され、夕方には港の夕陽も見える。わざわざにぎやかな観光地に行かなくても、この場所からゆっくりと高雄の素晴らしい風景を味わうことができる。

再現された遺跡

 ここで、哨船頭地区の歴史を振り返ってみよう。かつて打狗(現在の高雄)には清の海軍駐屯地があり、船の往来もあった。特に海軍の訓練やパトロールで使われていた船は「哨船」と呼ばれ、そこからこの地は「哨船頭」という名前になった。19世紀中頃の高雄の港には商人たちが集まり、「洋行」と呼ばれる外国の貿易商の店や税関、英国領事館が置かれ、国際貿易の主要な港となっており、地名からも当時の様相をうかがうことができる。

 哨船頭山碉堡のある哨船頭山は、標高25メートルの山だ。哨船頭山碉堡は日本統治時代の1944年に造られたと推測されている。海上・陸上からの低位攻撃に対して、哨船頭地区を守るためのものだった。その後長い間使用されていなかったので荒れ果てていたが、高雄市政府観光局が2年を費やして歴史遺跡として再現し、無料で一般公開している。当時の軍事遺跡に興味がある人は、五福四路の先の鼓山洞と西子湾トンネルの壽山洞まで足を伸ばしてみるのもいい。

哨船頭山碉堡への行き方:

鼓山区安船街30巷の公園の向かいの坂道を登り、打狗英国領事館官邸の景観歩道を歩いていくと、1分ほどで着く。

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