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インクルーシブ教育がもたらすウィンウィンの関係 出稼ぎ労働者を人的資本へ

台北の急速な産業発展によって、多くの出稼ぎ労働者たちは介護職に従事しています。
台北の急速な産業発展によって、多くの出稼ぎ労働者たちは介護職に従事しています。

【文:Rick Charette】 

【編集:下山敬之】  

【写真:One-Forty、Yuskay Huang、台北市観光伝播局】

「私たちの社会の発展は、文化や言語背景の異なるさまざまな国の人たちといかに共生するかによって決まる」 — 台湾NGO 「One-Forty」

内政部の調べによると、現在台湾に居住する外国人の70% は出稼ぎ労働者です。台北市で増加の一途をたどる出稼ぎ労働者に対処すべく、台北市政府は一時居住者向けのケア・カウンセリング対策を強化しました。

こうした取り組みを補っているのが、まだ設立年数の浅いNGO 組織「One-Forty」です。台湾の出稼ぎ労働者の生活向上に焦点を置き、中国語/ 台湾語の学習、現地文化に関する教育、実用的なライフスキルの向上の機会を提供しているほか、出稼ぎ労働者のための社会支援活動にも従事しています。彼らは出稼ぎ労働者を一時的な労力としてではなく、専門的な知識・技能を持つ人材へ、短期雇用の作業要員ではなく、生涯を通じた台湾の「チームメイト」と見なしているのです。

言語学習をすることで、出稼ぎ労働者たちが台北の文化や環境に適応しやすくなるだけでなく、現地の人との行き違いも減らせます。
言語学習をすることで、出稼ぎ労働者たちが台北の文化や環境に適応しやすくなるだけでなく、現地の人との行き違いも減らせます。

「One-Forty」創業者兼CEOの陳凱翔(チェン・カイシャン)氏は、台湾ではこうした取り組みによるメリットがすぐさま現れている、と説明しています。スキルの幅が広がり、幸福度が上がった労働者はより長く滞在する傾向にあり、その分仕事の経験値を積み上げ、雇用主に対する自分の価値をさらに高めるからです。台湾にプラスのイメージをもって帰国する労働者は、「台湾ブランド」の国外への拡散にも一役買っています。

台湾の出稼ぎ労働者の現状

労働部の統計と、台北市労動力重建運用処の外国人労働者カウンセリング課で課長を務める徐郁涵(シュー・ユーハン) 氏によると、台湾の現在の出稼ぎ労働者数は727,000人以上。そのうち、506,000人が工場、建設業、漁船漁業などの労働集約型産業に従事し、残りの221,000人が社会福祉職(大多数が在宅介護スタッフ)として働いています。「彼らは台湾全体の人口の3.1%を占めています」と徐氏は説明します。つまり、台湾に住む人の32人に1人が出稼ぎ労働者なのです。国別の出稼ぎ労働者数上位3か国は、ベトナム、インドネシア、フィリピンです。

徐氏によれば、「台北市の出稼ぎ労働者数は現39,000人を超えており、台北市の人口の1.6%に及びます。そのうち、約2,600人が労働集約型産業に、37,000 人が社会福祉サービス業に従事しています。国籍別にみると、インドネシア人が最も多く、次いでフィリピン人、ベトナム人となります。現在サービス業は台北市の経済の大部分を占めており、出稼ぎ労働者の過半数が介護スタッフです」 。

「One-Forty」の陳氏は次のように説明します。「ほぼすべての出稼ぎ労働者が、自国では得られない経済的機会を求めてやって来ます。そして、ほぼすべての人が、高等学校教育またはそれ以下の教育しか受けていない人たちです。彼らの台湾での在留期間は通常8~10年。彼らの大半は自身が自国の家族の生計を支えています。彼らの多くは子供を国に残してこなければならず、家族を恋しがっています。稼ぎのうち、できるだけ多くの金額を送金し、自身は台湾で質素な生活を送っているのが現状です」。

仲間とともに立ち上げた様々なイベントや取り組みを紹介する陳凱翔氏。(写真/ Yuskay Huang)
仲間とともに立ち上げた様々なイベントや取り組みを紹介する陳凱翔氏。(写真/ Yuskay Huang)

台北市が提供するケア・カウンセリングリソース

台北市の出稼ぎ労働者の約90%が在宅介護職に従事しているため、台北市政府ではこうした人たちに集中的にケア・カウンセリングサービスを提供していると、徐氏は説明しています。とりわけ、言語学習と介護スタッフのスキルトレーニングの2つの領域に重点が置かれています。

言語のレッスンは、台湾華語と台湾語の両方が提供され、これによって介護スタッフが上手くコミュニケーションを取れるようになり、問題の解決や回避に役立ちます。同時に、全体として労働者が台湾で生活しやすくなり、地域の文化によりスムーズに適応できるようになるのです。

要介護者のニーズはさまざまなので、介護スキルも多岐に渡ります。労働者は1対1でのサポートを申請でき、訪問先にスペシャリストや通訳を派遣してもらいます。そこで、要介護者のニーズを聞き、内容に応じたスキルを学ぶことができるのです。

リソースは限られているため、市のカウンセリングサービスには定員があります。「需要は堅調です。提供しているすべての対策⽀援サービスは、すぐに申し込み上限に達してしまいます。台北市政府の各機関が関わっているため、こうした対策⽀援サービスの実施率は常に100%です」と徐氏は説明します。

台北で行われる年次のイード・アル=フィトルは、イスラム文化を学び、ウード演奏を体験する機会を提供します。(写真/ 台北市観光伝播局)
台北で行われる年次のイード・アル=フィトルは、イスラム文化を学び、ウード演奏を体験する機会を提供します。(写真/ 台北市観光伝播局)

台北市政府では、文化教育に関する特別なクラスや活動を主催しています。市が招いた出稼ぎ労働者が自国の文化を台湾市民に紹介し、文化に関する相互理解を深め、双方のギャップを埋めようという試みです。この一例が、年1回開催されるイスラム教の文化を紹介するイベント「台北イード・アル=フィトル」です。ハラールマーケット、イスラム人の歌手や劇団によるパフォーマンス、文化体験ブースなどの特別な催しや、イスラム文化でお馴染みの楽器「ウード」の演奏、アラビア語の書道体験などといった活動が行われています。

台湾NGO「One-Forty」のストーリーとミッション

「One-Forty」が設立されたのは2015年のことです。もともと陳氏は、大学在学中にフィリピンでボランティア活動に従事していました。そこで現地で知り合った友人の親族が、台湾で出稼ぎ労働者をしていることを知ります。陳氏は、帰国後すぐに多くの出稼ぎ労働者たちと顔見知りになりました。現地の友人と、台湾の出稼ぎ労働者という2つのグループを通じて、彼らが直面する多くの困難を知った陳氏は、「One-Forty」を立ち上げることが自分にできる最善の支援だと考えたのです。

「One-Forty」という名前の由来について「とてもシンプルな理由です」と陳氏は言います。「この組織を設立した当時の台湾市民に対する出稼ぎ労働者の比率が約40分の1だったのです。台湾の人々がこの変わった名前に興味を持ち、台湾のいたるところで暮らしている出稼ぎ労働者が、自分たちの日常生活やコミュニティの一部であることを知るきっかけになればと思いました」。

「One-Forty」は「すべての移住者の体験を感動的で価値あるものにする」をモットーとしています。

ライフスキル教育のためのリソース提供

「One-Forty」は、自国から離れた生活への適応を支援しているほか、出稼ぎ労働者たちの実用的な知識やスキル獲得のための教育支援、能力の向上を目標としています。また、彼らの帰国後の財政的な自立手段の提供も目標の1つです。「貧困という悪循環を断ち切り、より良い将来への扉を開くことができるよう支援したいと考えています」と陳氏は補足します。

そのため、「One-Forty」は、台湾最大の出稼ぎ労働者向け学習コミュニティを開設しました。これについて、陳氏は自信を持って説明してくれました。「これまでに、延べ73,000人以上の出稼ぎ労働者が私たちの学習コミュニティに参加しています。私たちの教育施設では、台湾華語や台湾語の習得、台湾の地域文化と生活環境、ファイナンシャルプラニングといったテーマのクラスが対面形式で実施されています」。一般的に出稼ぎ労働者の唯一の休日となる毎週日曜日に、クラスを実施しています。

One-Forty は出稼ぎ労働者に教育の機会を提供するだけでなく、現地の文化を深く理解するための支援も行っています。
One-Forty は出稼ぎ労働者に教育の機会を提供するだけでなく、現地の文化を深く理解するための支援も行っています。

One-Forty は出稼ぎ労働者に教育の機会を提供するだけでなく、現地の文化を深く理解するための支援も行っています。
One-Forty は出稼ぎ労働者に教育の機会を提供するだけでなく、現地の文化を深く理解するための支援も行っています。

「施設に来れない人たちに向け、オンラインプラットフォームも開設しました。YouTube チャンネル『Sekolah One-Forty』を作成し、現在300以上の言語で動画を配信しています。いずれも5~10分の長さなので、自分のペースで学習することができます」と陳氏は続けて説明します。

One-Forty が開発した教材の「スタディパートナー学習キット」は出稼ぎ労働者に北台湾華語を勉強する内容でしかも台湾での日常生活にも関わります。
One-Forty が開発した教材の「スタディパートナー学習キット」は出稼ぎ労働者に北台湾華語を勉強する内容でしかも台湾での日常生活にも関わります。

「One-Forty」では、台湾に新たにやってくる出稼ぎ労働者向けに、1年間の遠距離学習プログラムも提供しています。台湾でどうにか生計を立てられる状態から、豊かに暮らせる状態に速やかに移行できるよう支援することに特化しています。「スタディパートナー学習キットは、言語学習、台湾の地域文化の理解( バスの乗車、買い物、病院の受診など実用的なマナーを含む)、雇用主とのより良いコミュニケーションに特化した、物理的な教科書とオンライン補足学習を組み合わせた画期的なリソースです」と陳氏は説明します。労働者は、彼ら専用のオンライン学習クラブに参加します。このクラブでは、新たな生活拠点で新しい友人を見つけるお手伝いをしつつ、教育動画やライブ配信授業も彼らの母国語で提供しています。

社会支援活動の取り組みと直面する問題、誇らしい実績

「One-Forty」が直面する最大の問題は、出稼ぎ労働者が不誠実や怠惰である、地元民から仕事を奪うといった、社会にはびこる先入観だと陳氏は説明します。ここ数年で、こうした先入観はかなり改善されたものの、やるべきことはまだまだあります。「One-Forty」では、地元民と出稼ぎ労働者のコミュニティを「隣人」として共存させる社会的な支援活動こそが最善のアプローチだと考えています。

「社会にはびこる先入観は、雇用主側の不信感につながり、社会的統合を妨げ、労働者側が孤独感や疎外感を感じてしまいます」と陳氏は説明します。同NGOでは、10年かけてこうした偏見・先入観をなくしていく長期的なキャンペーンに取り組んでいます。「文化交流を図るための活動、展示会、記事、動画などを通し、すべての夢が平等であることを伝えながら、出稼ぎ労働者の実態を伝えています。毎年重要な機会となるのが、人気の『台北イード・アル=フィトル』の催しです。私たちは、この場で交流活動や特別展示を行っています」と陳氏は続けて説明します。

これまで、延べ10万人以上の市民が、同NGO の社会支援活動に参加しています。「私たちの活動範囲も着実に広がっています。現在では22の都市と地方が対象です」と陳氏は話します。

One-Forty は台湾の出稼ぎ労働者の問題に関心を持つ若者たちで構成されています。
One-Forty は台湾の出稼ぎ労働者の問題に関心を持つ若者たちで構成されています。

労働者は帰国後に、サロンからレストラン、店舗やユニークなベンチャー企業など、さまざまな事業を展開しています。「帰国後、タピオカミルクティ専門店さな羊農園を始めた人もいます。労働者の帰国後の暮らしの確認、必要に応じたライフスキルの継続的な支援、帰国した労働者からアイデアを募りサービスを改善する、この3つを基本目標として掲げ、毎年東南アジア諸国にチームを派遣しています」 。

「One-Forty」の影響力の大きさについて、「自社の出稼ぎ労働者のために、特別プログラムをしてほしいと依頼してくる台湾企業が増えました。スーパーバイザーやジュニアマネージャーなどの昇進に必要なスキルを取得する労働者が増えているのです」と陳氏は補足します。

台湾政府と同NGOが行うインクルーシブ教育は、「すべての関係者がウィンウィンになるのです」と陳氏は説明します。

出稼ぎ労働者を支援するその他のNGO

台湾国際労工協会

国内初のNGO「Taiwan International Workers’ Association」(台湾国際労工協会)は、出稼ぎ労働者へのサービス提供に特化しており、労働権利のキャンペーンに積極的に取り組み、出稼ぎ労働者自身の組織化を支援しています。

台湾外国人就労者発展協会

「Global Workers’ Organization, Taiwan」(台湾外国人就労者発展協会)は、機能・職業訓練を提供し、雇用の仲介を行っています。

新事社会服務中心

「Rerum Novarum Center」(新事社会服務中心)は、出稼ぎ労働者と台湾原住民コミュニティの労働組合に関する取り組みや、彼らに特化したトレーニングに従事しています。

台湾人権促進会

「Taiwan Association for Human Rights」(台湾人権促進会)は、国内の人権ポリシーのモニタリング、人権擁護、ワークショップ、ボランティアトレーニング、さまざまな個別ケースのサポートに従事しています。

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